私は何を知っているか?

Mark/まあく タイトルはミシェル・ド・モンテーニュ(1533~1592)の言葉 「Que sais-je?(私は何を知っているか?)」

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偉大なる国民食、ラーメン

『観光文化論』レポート「私が考える文化」

偉大なる国民食、ラーメン

日本人なら誰もが知っている、茹でた麺を種種の具やスープと共に丼に持って食べる料理、これがラーメンである。別名中華麺、支那そば等とも呼ばれ中国の料理を起源とすると言われるが、現在日本人に親しまれているラーメンは、歴史の中で日本独自の進化を遂げ定着してきたもので、中国に元々あった麺料理文化とはかなり異なったものとなっていて中華料理の本場ではあまり見ることのない料理である。スープや麺、具の種類、果ては食べ方まで、どれをとっても実に多彩なバリエーションがあり、その土地土地の食文化と融合してご当地ラーメンとなったものもある。また料理としては単純なものでありながら行列を作って食べる人が後を絶たない有名店の存在からも、日本人のラーメン好きには相当なものがあると窺える。中国・台湾など東アジアの国々では我々のラーメンのことを、日本拉面日式拉麺と呼ぶそうで、このことからも日本の料理として十分な認識を得ていることがわかる。

ラーメンの具材・製法

麺は小麦粉を原料とするが、通常、かん水(鹹水)というアルカリ塩水溶液を添加することが特徴で、これがあの独特の黄色さと食感、香りの元となっている。内モンゴルにある鹹湖の水を用いると、腰の強い麺が作られることが発見されたことから、中華麺の製造に使用されるようになったとされる。

麺の形状は、生地を伸ばし切り出した角麺、切り出した後に整形した丸麺、きしめんのように平たくした平打ち麺等があり、ストレート麺タイプと切り出した後に縮れ加工を加えた縮れ麺タイプがある。

中国では手で伸ばしたり削ったりして麺を作るのが通常で、ここにも違いが見られる。

スープは、醤油、塩、味噌を基本として、そこに様々な素材から抽出した出汁を加え特色を作る。出汁に使われる素材の例としては豚骨、鶏ガラ、鰹節、魚醤、昆布、野菜などがある。スープの種類が地域や店の特色となっていることも多い。

盛り付け・食べ方

一般的なラーメンは丼に盛りつけされ、上にねぎ、海苔、メンマ、チャーシュー、なると等の具が添えられている。箸で食べられるのが普通だが、スープを飲む蓮華が添えられていることが多い。丼のデザインは、近年登場したお洒落なお店では店のイメージに合わせた多様な器が用意されていることが多いが、オーソドックスなものは中国をイメージした柄になっている。白色に赤や金色で竜や鳳凰をあしらったものが描かれ、方形の渦巻きが連なった雷門で器の周囲を縁取ってある。白に藍色で柄をつけたタイプもある。

ラーメンの丼に使われる器は、横から見たときに丸く上がった形状ではなく、切立と呼ばれる、底部からちょっとだけ横(水平)に広がった後、斜め上に真っ直ぐ伸びる形状が主流である。陶器業界では、ラーメン丼のことを通常「切立6.3(きったちろくさん)」と呼ぶ。6.3とは丼の大きさを表していて、直径が6寸3分という意味である。 *1

つけ麺という食べ方を考案したのは、東京で「大勝軒」の店主であった山岸一雄とされる。修行時代から賄で食べていたものを基に試行錯誤し、1955年「特製もりそば」として供されたのが初。

歴史

日本で最初にラーメンを食べたのは水戸黄門で有名な水戸光圀であるとする説*2が広く知られているが確証はない。日本へのラーメンの伝播には諸説あり、明治時代の神戸や横浜などの中華街で提供された南京そばに始まるとする説、1921年(大正10年)に現・北海道大学正門前にできた竹屋食堂からとする説、等だがいずれも現在のラーメンとは違うものであるという。1914年(大正3年)に東京都茅場町にある中国料理大勝軒でラーメンを提供していたとする情報*3もある。

ラーメン屋の形態にも、中国からの移住者が始めた中華料理店でメニューの一つとして提供されたのと、チャルメラを鳴らしながら屋台でラーメンを専門に売り歩いていて、その後のラーメン専門店の出店へと繋がっていったと考えられる形態とがある。

インスタントラーメン・カップラーメン

1958年(昭和33年)8月に日清食品からチキンラーメンが発売された。ラーメンという言葉の定着にも影響しているとされる。日本国外の多くの国では「ラーメン=インスタントラーメン」という認識が広がっており、本来のラーメンが存在する国は少ない。

全国で有名な主なラーメン

1960年代から1970年代にかけて、日本の全国各地に形成されていた地域毎の独特のラーメンの味付けやラーメン文化の存在が次第に知られるようになった。1980年代後半以降、日本全国の各地の多様なラーメンの文化に注目が集まる様になり、地域おこしの手段として注目され、各地で名物ラーメンのPRが行われるようになった。(Wikipedia より)

(私の独断によるセレクト。一部wikipediaより引用。)

  • 札幌ラーメン

濃厚な味噌にニンニクと多量のラードを用いた味噌ラーメン。トウモロコシやバターを載せることが多い。

  • 室蘭ラーメン

近年広まったカレーラーメンがある。縮れ麺にチャーシュー、野菜、ワカメが入っている。

魚介系スープ。麺は白っぽい。

豚骨ベースと煮干ベースをブレンドした醤油味のスープ。

麺は太めの平打ち縮れ麺で、加水率が高くコシが強い。ラーメン屋というスタイルで店舗を構えていないのが特徴で、「○○食堂」という風に大衆食堂の店構えをしているものが多い。

塩もしくは醤油ベースのスープに細麺を用い、もやしをベースとした炒め野菜の「あんかけ」ラーメンの一種。横浜の中華街および近傍の中華料理店または中華食堂などがルーツとされる。

鰹出汁と煮干しをベースにしたスープと醤油、みりんなどで合わせたたれを直接寸胴に入れて、スープとたれを混ぜ、煮込んで作るという他に類を見ない製法。本来は醤油味のみで、かなりあっさりしている。

鶏ガラスープに、ひき肉、ニラ、唐辛子がたっぷり載ったとても辛いラーメン。台湾には台湾ラーメンは存在せず、今池の台湾料理店「味仙」が最初に作り、名古屋地区に広まった。担担麺に似ている。

醤油味に魚介系の出汁で、透明で淡白。豚の背油がクルトンのように浮かんでいるのが主流。鶏ガラ醤油ベースのものもある。

  • 博多ラーメン(福岡市)

基本はさらりとした豚骨白湯スープ。味は豚骨ラーメンの中では比較的淡泊。ストレート細麺。替え玉は独特のスタイルで、麺が細麺であるために提供までの時間が短い反面、伸びやすく、少量ずつ茹でていたため。好みで白ゴマ、辛子高菜、紅生姜、潰しにんにくのトッピングを用い、タレも使って味を調節できる。福岡市中央区の湾岸部には、博多ラーメンと同種の「長浜ラーメン」がある。

*1:http://maru-chu.com/?mode=f4

*2:倉敷作陽大学の小菅桂子の主張によれば、1659年に明から亡命した儒学者朱舜水水戸藩に招かれた際に、所持品リストにラーメンを作る際に使うものが含まれるから、中国の汁麺を献上したとの記録はないものの、実際に作ったに違いないという。(Wikipediaより) 

*3:テレビ朝日シルシルミシル」の調査による