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私は何を知っているか?

Mark/まあく タイトルはミシェル・ド・モンテーニュ(1533~1592)の言葉 「Que sais-je?(私は何を知っているか?)」

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サントリー山崎蒸溜所でウイスキーを堪能

観光・地域研究

先月、サントリーの山崎蒸溜所を見学してきた。シングルモルトウイスキー「山崎」で有名な山崎蒸溜所は、京都と大阪の境目付近に位置し、JR山崎駅、阪急大山崎駅からいずれも徒歩10分程とアクセス至便な場所にある。JR東海道本線のすぐ脇にあり、新幹線からも工場が見える。こちらの蒸溜所では随時見学を受け付けているが、もちろん試飲も出来て、セミナーもあって、さらにカウンターバーで好きなウイスキーを試せて、お土産までもらえてと、とても素晴らしいところだったのでお伝えしたい。

行きは阪急大山崎駅から歩いたが、京都と大阪という都会の間にありながら、近くまで来てみると山が近くに迫り、静かで雰囲気のいいところだった。酒造りには水が重要だから良い水が取れるのだろう。


▲工場のすぐ前の踏切は東海道本線複々線で、ひっきりなしに電車が行き交う一大交通路。


▲ちなみに、敷地を通り抜けている道路は一般道で、近くの小学校の通学路になっているんだとか。


▲受付でパープルの制服が素敵なお姉さんがにこやかに迎えてくれた。



見学ツアー(ウイスキーの製造工程)

敷地の入り口で受付を済ませた後、ウイスキー館に移動。見学ツアーはこの建物の2階から出発する。ツアーの集合場所までに、ちょっとした展示スペースがあるが、時間がないときは後からじっくり見るといい。



▲案内のお姉さんに連れられて蒸溜所の見学に出発。

仕込み(糖化)

最初の工程。原料の大麦を麦芽にし、温水とともに仕込槽に入れて麦汁を作る。

発酵

麦汁を発酵槽に移し、酵母を加えてもろみを造る。アルコール分約7度。木桶槽には自然に住みつく乳酸菌がいて、風味を加えてくれる。

▲ここで酵母が「醸すぞー」と働いているわけですね。

農大・菌マンガ「もやしもん」でウイスキーが登場したのは10巻?

蒸溜

ポットスチルと呼ばれる蒸溜釜で熱し、もろみを蒸溜する。初溜と再溜の2回。この建物に入った瞬間、むわっとした甘い芳醇な香り(私はぶどうのようと感じた)に包まれた。ここでアルコール度数は70度まで高まる。



▲蒸留されたばかりのニューポットが注ぐ。

▲蒸溜釜の形状は様々あり、滞留する蒸気の流れなどが変わるため、それによって風味に違いがでるそう。単一の蒸溜所でいくつもの形状を使い分けているのは世界でも珍しいのだとか。

熟成(貯蔵)

無色透明の原酒をオーク材で作られた樽に詰めて熟成させる。長い間寝かせることで色が付き、香味が育っていく。樽にも種類があり、バーレル、ホッグスヘッド、パンチョン、シェリー樽、ミズナラ樽等、それぞれに違った香味を生む。


▲貯蔵されるうちに原酒は減っていく。ワインだと「天使の分け前」だとか言われるやつですね。


ブレンド

熟練の技術者が原酒の個性を見極め、組み合わせ、一つのウイスキーを調合する。この工程は見られなかった。

シングルモルトウイスキーとは単一の蒸溜所で造ったモルト(大麦の麦芽)ウイスキーのみから造られたウイスキーのことを言うが、一つの樽から出した原酒をそのまま詰めているわけではなく、いろいろな樽からとった原酒を組み合わせ「山崎」などの製品として完成させるのだということがわかった。一定の品質になるようにブレンダーが完成形を目指して造っていくので、ワインのように製造年によって風味が違うということもないようだ。

セミナー「It's Whisky Time.」

セミナールームに戻って、いよいよウイスキーを試飲。セミナーにも、いくつかのコースがあるが今回申し込んだのは「It's Whisky Time.」というセミナー。美味しいハイボールの作り方を習い、自分で作ってみる、そして、角、山崎、白州、山崎12年という4つのウイスキーをテイスティング。ウイスキーに合うおつまみもついて、これで参加費は1,000円。さらに、全員お土産にアンクルトリスのTシャツまでもらえたし、ネット予約の特典として受付のところでロックグラスまでもらえた(これは申し込み代表者のみ)。いよっ、サントリーさん、太っ腹!



▲このセミナーで飲み比べ出来るのはこの4つ。

さてさて、早速「角」を使ってハイボールを作ってみる。お馴染みの角瓶。瓶に角とはどこにも書いてないけど、角。私としてはあのデザインは角というより亀甲を連想するのだが。酒屋さんが仕入れるときはやっぱり角と書いて注文するんだろうか。グラスに氷をたっぷり入れてぐるぐる回して馴染ませる。そこにウイスキーとソーダを、サントリーおすすめの割合は1:4だそうで、作ってみるとこれが結構、家で普段作ってるよりも薄めで、爽やかな印象。あー、でもやっぱり美味しいね。居酒屋なんかで飲むと薄いのを出されるなんて思いがちだけど、サントリー推奨のこの割合はかなり薄めかも。まあでも家では好みの割合で飲めばいいでしょう。

そして4種のウイスキーを順に飲み比べ。なかなかじっくりと並べてテイスティングする機会なんて普段ないからこれはうれしい。白州のフレッシュでスモーキーな風味も、山崎12年の甘いバニラ香(プリンを連想した)もよくわかった。この山崎にマリアージュするのに最適なクッキーも販売していますとのご紹介も。





▲山崎12年をテイスティング


セミナーは以上。私はこの後も余韻に浸りつつ、お姉さんにいろいろと聞いていた。山崎にも12年、25年などあるが、無印の、ノンエイジドと言うものはどれくらいで出すのかと聞いてみると、ノンエイジドとは言うものの、8年9年は寝かしているそうで、なるほど、ウイスキーとは一朝一夕に造れるものではないのだと感慨。10年、15年先にどのような味が流行るかと想像を巡らせて仕込むのだなどと聞くと気の遠くなる仕事だ。ここ数年ハイボールブームを作り出したサントリーは、ウイスキーが好調で蒸溜釜を増設したなんてニュースも聞かれましたね。

テイスティングカウンター

セミナーだけで飽き足らず話し込んでいると、引き続きお姉さんにバーカウンターに案内され、先ほど工場で見てきた樽ごとの原酒の違いも見せて頂いた。このバーカウンターで好きなウイスキーを一杯ずつ、注文することが出来る。ここだけでしか飲めない蒸溜所限定品に、世界のシングルモルトウイスキーと、メニューは豊富。グラス1杯100円から、上は10ccでうん千円のプレミアムウイスキーまで。ここだけ来ることも出来るので、何度も通う人がいるというのも頷ける。



▲樽ごとの違いを味わえるシングルカスク

▲ニューポットは割水してアルコール度数を58度まで落として提供。

出来立ての無色透明のニューポット。珍しさもあってこれは頼んでみる他ない。なるほど、先ほど蒸溜所で嗅いだ匂いそのままで、甘みもあってこれはこれでなかなか。だが鼻に突き抜けるアルコール臭があり、やはり熟成が必要だと思わされる。

ちなみに酒税を勉強した者には、ああこれが、「酒類等が酒類の製造場において飲用されたとき」に該当し、移出とみなされ酒税を納める義務が成立したのだなと実感せずにはいられない。

ウイスキーライブラリー

壁には数多の原酒や熟成年の違うウイスキー瓶が並び、壮観。



展示コーナー




▲「醒めよ人!」キャッチコピーも勇ましい広告。

まとめ

ご覧のように、酒呑みにはここが存分に楽しめるところであることはわかって頂けただろう。見学をしてウイスキーへの興味が一段と高まった。大勢で行っていろいろな銘柄のウイスキーを比べてみるのも楽しいだろう。私も機会があればまた訪れてみたい。

サントリー山崎蒸溜所では、平日も基本毎日見学を受け入れていて、1時間ごとに無料のガイドツアーがあるということで当日ふらっといっても楽しめるという気軽に行けるところのようだ。しかし、紹介してきたように、ここは是非とも事前に予約をしてセミナーにも参加するのをお勧めしたい。試飲が出来て、お土産までもらえるのだから参加費以上の価値は絶対にある。



▲お土産にもらったロックグラス。これだけでもかなりうれしい。

▲個人的に曰くのある「響」。今回はミニボトルだが、いつかプレミアムボトルを買えるようになりたい。


JR山崎駅


▲JR山崎駅は鄙びた高原の観光地とでも言うような趣のある駅。


▲駅前にロッジのようなおしゃれなホテルもあった。


▲近くの大山崎山荘美術館も庭園と美術館があって良さそう。こちらはアサヒビールの名を冠している。

日本酒やワイン、ビール、ウイスキーなど、メジャーなお酒は一通り網羅。その製造方法や歴史、味わい方など、いろいろなお酒の基礎知識を一応は持っておきたいという人に、入門書として最適。